年金終価係数とは
年金終価係数とは、毎年一定額積み立てて複利運用する場合、最終的にいくらになるかを求める計算に使います。
今までの係数で一番近いのは終価係数ですね。終価係数は、今ある元本を複利運用する場合最終的にいくらになるかを求める計算に使う係数でした。
毎年積み立てをするならば年金終価係数を、運用資金が最初の一回の入金のみならば終価係数を使用します。
図にすると以下の通りです。
終価係数
年金終価係数
また、年金終価係数は減債基金係数の逆でもあります。減債基金係数は、毎年一定額積み立てて複利運用する場合目標額に達するためには毎年いくら積み立てれば良いかを求める計算に使う係数でした。
積立額を定め最終額を求める係数が年金終価係数、最終的な目標額を定め積立額を求める係数が減債基金係数ということになります。
計算式は次のようになっています。
毎年の積立額 × 年金終価係数 = 最終的な元利合計
今までと同じように、年金終価係数も年利率と運用期間で値が決まります。
具体的な年金終価係数
Aさんは税金優遇政策であるNISAを使って年間40万円の資金を投資します。年利率5%のeMAXIS Slim 米国株式を20年間複利運用します。最終的にはいくらになるでしょうか。
ちなみに毎年40万円貯金するなら40万円 × 20年 = 800万円ですね。
この場合に年金終価係数を使います。年利率5%、運用期間20年間なので、年金終価係数は33.01となります。計算式に当てはめると、
40万(毎年の積立額) × 33.01(年金終価係数) = 13204000円(最終的な元利合計)
となります。つまり、毎年40万円を積み立てると20年後には1320万円になるということです。
少し夢のある話ですね。そうでもないですか。
試験ではこう出る
年金終価係数は他の係数との違いを問われる問題が出題されます。特に終価係数や減債基金係数との違いを意識しましょう。「6つの係数」問題は過去44回の試験で32回出題される必須問題です。3択問題の初め(第31問)に出されることが多いです。
問題1
元本100万円を、年利2%で10年間複利運用する場合の元利合計金額を求めるには、( )を使用するとよい。(2008年9月)
- 年金終価係数 2. 終価係数 3. 減債基金係数
問題2
利率(年率)2%で複利運用しながら10年間にわたって毎年500,000円ずつ積み立てた場合の10年後の元利合計額は、下記の〈資料〉を利用して計算すると、( )となる。(2013年1月)
- 4,491,300円
- 5,474,850円
- 6,095,000円
答え
問題1 2. 終価係数
元本を積立せずに複利運用する場合は終価係数を使います。終価係数の章でやったものと同じ問題です。ひっかかりませんでしたか。
問題2 2. 5,474,850円
毎年定額を積み立てて、○年後の資産を求める場合は年金終価係数を使います。そのため、
500,000 × 10.9497 = 5,474,850
となるため、2が正解でした。
まとめ
年金終価係数は毎年積立てする際に最終的にいくらになるかの計算に使う。
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