財形住宅融資とは
財形住宅融資とは、財形貯蓄を1年以上続けている人が対象となる公的住宅ローンのことです。
住宅ローンは大きく分けて3種類あります。一般的な民間住宅ローン、財形住宅融資、フラット35です。今回は財形住宅融資、次回はフラット35についてまとめていきますが、基本的には一般的な民間住宅ローンについてはFPでは触れられません。というのも各融資元によって条件や融資最高額が異なるからです。ただし覚えておくことは、これら3つは併用可能ということです。民間住宅ローンで融資を受け、財形住宅融資を受け、フラット35を利用するということができます。いずれも借金であるため、借りないに越したことはないでしょうが。。
さて、それでは財形住宅融資についてまとめていきましょう。
条件は以下の3つです。これら条件を全て満たす必要があります。
- 申込時の年齢が70歳未満
- 財形貯蓄積立を1年以上続けている
- 財形貯蓄残高が50万円以上
限度額は以下の3つの中で、最も低い額です。
- 財形貯蓄残高の10倍
- 所要額の9割
- 4000万円
融資対象は以下の通りです。融資対象とは、借りたお金を何のために使うかという目的のことです。融資対象について、フラット35との違いを問われる問題が多いので覚えておきましょう。
融資対象 :新築、中古住宅、増改築
融資対象外:借換え
※借換えとは、現在借りている融資元を銀行Aとすると、別の機関:銀行Bからお金を借りて銀行Aのローンを返済することをいいます。結果的に、借金する先を銀行Aから銀行Bに移しています。
借換えをすることで、手数料など一時的にお金がかかりますが、毎月の支払額が減るケースもあり検討する人も少なくありません。
今回の場合は、他の融資元から財形住宅融資の借換えができないということです。
また、金利は5年ごとに金利の見直しが入る5年固定金利になっています。金利については後に開設するつもりなので少々お待ちください。
具体的な財形住宅融資
Aさんは;財形貯蓄を5年間積立てました。月2万円ずつ積立てたので現在財形貯蓄残高は120万円です。3,000万円の家(新築)を購入するために財形住宅融資を受けました。いくらまで融資が受けられるでしょうか。
限度額の3つを検討してみます。
「財形貯蓄残高の10倍」…今回財形住宅残高は120万円なので、その10倍は1,200万円です。
「所要額の9割」…3,000万円が所要額なので、その9割は2,700万円になります。
「4,000万円」…4,000万円。
この3つで一番低い額なのは財形貯蓄残高の10倍である、1,200万円になります。そのためAさんは財形住宅融資で1,200万円借りることができるということです。3,000万円のお家にはまだまだ足りませんね。
試験にはこう出る問題
問題
財形住宅融資は、民間住宅ローンとの併用もでき、中古住宅、増改築、借換えも対象になっている5年固定金利の融資である。○か×か。
答え
×
財形住宅融資は借換えは対象外です。
逆にフラット35は、借換えは対象ですが、増改築が対象外になっています。
まとめ
財形住宅融資とは、財形貯蓄を1年以上続けている人が対象となる公的住宅ローンのこと。
条件・限度額・融資対象が細かく設定されていて、特にフラット35との比較問題として出題される。
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